真実はあっても正義はない

真実や事実は存在します。しかし、正義というものは宗教の数だけ存在し、物によっては人の数だけ存在しうると考えます。
正義と真実を具体的に例示すると、例えば、正義という観点で見ると9.11に行われた、アルカイダによって行われたというアメリカへのテロ活動はアルカイダにすれば正義であり、その報復攻撃とするアフガニスタンの掃討作戦はアメリカ合衆国にとっては正義なのです。しかも、正義と正義に戦いは勝者が正義となってしまうのです。いわゆる、歴史は勝者によって作られるということです。
戦争や紛争は正義の捕らえ方によるものであり、正義を貫こうとする限りなくならないのです。悲観的な考え方に思われるかもしれませんが、それが事実なのです。
真実は例えば、昨年の3.11東日本大震災です。これは説明するまでもありませんが、1.地震、2.津波、3.原発事故、4.電力不足問題という四重苦を味わっている事です。
今までの事を踏まえて考えると、正義は人間の考え方に基づくものであり、真実は自然現象なり生物が生物として行動した事で実際に起こった過去の出来事です。正義とは立場や考え方によって変わり、真実は変わらないものだと考えるのです。
従って正義を語ることは、あまり意味の無い事だと個人的には考えます。